July 23, 2012

Discover Japan

箱根まで日帰り温泉に行ってきました。

10時半すぎに渋谷を出発、12時前には箱根湯本に到着。都内から車で一時間半もかからず行けてしまうという。予想以上に近いのですね、箱根は。曇天のせいか、日曜日にも関わらず箱根町を走っていてもあまり混雑した様子はみられません。

さっそく今日の目的地、温泉へ。「一休」という立ち寄り湯にいったのですが、それが絵に描いたような風流で完成度の高い空間でした。苔にまみれた山肌からわき水が小さな滝のように流れていて、青い紅葉が空を覆い、30分に一度ほどゴーンという鐘の音が聞こえます。真夏日が続いた中、今日はつかの間の涼しい一日でした。身体の内側までポカポカ浸透するまろかやかなお湯と、ヒンヤリした外気。考えを巡らせながら出たり入ったり、湯あたりすることもなく気づいたら2時間近く入っていました。それにしても長過ぎたかな。



湯上がりは箱根の山が見渡せる廊下に腰掛けて一休み。汗がスーッとひいていきます。それにしても、ここの温泉の効能はすごい。その後数時間はお肌がしっとりもちもちしてました。私が長湯しすぎたせいで、気づいたらもう2時に。急いでランチへむかいます。



本日をもちまして、わたしの好きな食べ物No.1は麦とろごはんになりました。お寿司は2位に降格です。「しずく亭」という自然薯料理で有名なお店で麦とろをいただきました。押し麦ごはんのぷちぷちした食感に、ねばーとしつこいくらいにからむ自然薯。薬味として野沢菜、伽羅蕗、海苔、ねぎ、わさび、そして備長炭で焼いたあじの干物を麦とろごはんに乗っけて食べます。天才的なハーモニーでした。



お腹も満たされたところで、車に戻るとはやてぃの口から「箱根神社には縁結びの神様がおるねんで」のひと言がポロリ。瞬間的に食いついていました。というわけで芦ノ湖沿いを走り箱根神社へ。近頃しょぼんぬだった私は、割と真剣にお祈りをしました。「好きな人から好かれますように」。



箱根神社の境内から鳥居をくぐって石段を降りて行くと、芦ノ湖のほとりにたどり着きます。大きな鳥居の下から一面に広がる芦ノ湖。どこかの方角に向けてブツブツと何かをつぶやきながら真剣に願掛けしている女性がいました。そのガチな後ろ姿を見て、自分だけではないと、みんないろいろ抱えているのだな、と肩の荷が降りた思いがしました。



天候や湯煙も手伝い今日の空は一日中グレーで、温泉にしろ、箱根神社にしろ、箱根の町全体がしっとりと静かな印象を受けました。そして山の石は苔に覆われていて、高く伸びる木や竹は深い緑で、久しぶりに日本の「緑」を見た気がしました。内に秘めた静かな強い意思を感じる濃い緑です。このグレーと緑の組み合わせは日本でしか見れないのではないでしょうか。

アメリカから戻ってから、ふと「日本ってすごい」と思う瞬間があります。温泉にしろ、自然薯にせよ、スモックがかった苔が茂る神社にせよ、日本って本当にユニークな国ですね。しかもそれを感じられる場所が都内からこんな近い所にあるなんて。次に海外からお友達が来たら胸をはって箱根をオススメします。

それにしてもこの素晴らしい一日をおくれたのは、すべてホスピタリティに溢れるはやてぃのおかげ。こんな充実した曇りの日はそうそうありません。ありがとう。

「ディスカバー・ジャパン」な一日でした。

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