Ladd Additionはポートランドの数あるネイバーフッドの中で、少なくとも私の中で一番魅力的!
普通アメリカって碁盤の目で仕切られてるけど、このエリアは真ん中に丸いお花畑があって、それを中心に放射線を描くようにストリートが分かれていて、その間に民家が肩を並べている、というちょっと変わったデザイン。
夏なんか最高。
お花畑の向かいには気取らないカフェがあって、そのお花畑では近所の人が芝生の上でゴロンと本を読んだり、子供が道端で遊んでいたりと、呆れるほどに平和です。
木なんて空をつき抜けるくらい高く伸びていて、てっぺんで葉っぱが交差してるから、木のトンネルをくぐってるみたいな気分になる。
残念なことに今年はここで夏を迎えれないけど。
さて、ここで今私は何をしているかというと、これといって何もしていない。
学校もない、仕事もない、筋金入りのプーです。
仕事が始まる4月までの間、日本に帰ってバイトでも、と思ったけど、今月いっぱいまではここで。
親も早く帰って来いと急かしたりしないし、誰からもとがめられたりしないのに
「一ヶ月だけ、時間をください」
と誰でもない誰かに懇願して、何でもない何かをしている日々。
残すところ後3週間。
***
今日は日本へ持って帰れない本を売りにダウンタウンの本屋へ。
なんとなくすぐにバスに乗りたくなくて、途中でコーヒーを買って、ちょっと歩いてみました。
バス停4つ分から見えたポートランド。
雨に濡れたFoddie
香ばしいコーヒーの匂い
ユニークな表紙を飾るローカル誌Mercury
革靴が似合うおしゃれな人達
橋から望むダウンタウンの風景
きれいとは言いがたいWillamette River
私のお気に入りアーティストEvanの家
Made in Oregonのサイン
堂々と風を切って抜けてくBiker達


時に人は街にだって恋をする。
そして私はポートランドに恋をしました。
思い込みが激しいタイプなので、この2年間、かなりのめりこんだ。
この街の財産はなんといっても「人」。
人と人との距離が近い街で、地域を尊重する。
知らない人、知ってる人に関わらず、基本みんなやさしい、かなりいい人。
もちろん人間以外に対しても。
いい人って安っぽく聞こえるかもしれないけど、いい人とは何事にも敬意を持っている。
そして敬意がやさしさを生む。
「いい人」というのは間違いなく一種の才能だと思う。
彼らは頭で考えてないもん。
本当に頭が上がりません。
そういう人たちと接するとただ純粋に「人って素晴らしい」って思わされる。

そしてもう一つ。
たまに耳にする言葉。
“Keep Portland weird.”
うん、確かに。
この街にはわけのわからない事象が混在している。
怪しいVooDoo Dounutsという深夜営業のドーナツ屋
政府黙認のBurnsideスケートパーク
Hippieshなサタデーマーケット
謎の自転車集団、Zoo Bombers
ワンブロック丸々を閉めるどでかいインデペンデントのPowell Bookstore
エセElvis
あとはなにかな、他にもいろいろ。
理解不能でひねくれてておもしろい。
この世の中にたくさんのクッキーの型がちらばっているとして、これまで私はいろんな経験や勉強を経て、その型の種類を習得して増やしていったんだと思う。
成長ってそういうことだと思ってた。
だけど、この街に来て、そればっかりじゃないのでは、と思うようになった。
世の中1+1が2にならないこともある。
私という存在はこの世の中にたった一つ、人それぞれなのに、感情や肩書きとか、すべてを何かに当てはめようとすること、それが何なのかを知ろうとすること自体がナンセンスなのかもしれない。
きれいなラインを持ちつつ、ぼかしが効いた絵はとってもきれいだと思う。
事実上ポートランド生活は今月末で一旦幕を閉じるわけですが、ここでの2年間が今後の私の人生に反映されていくことは間違いない、それもかなり色濃く。
ここを離れるのは本当に寂しいけど、叫びたくなるくらい寂しいけど、きっと大丈夫。
岐阜という田舎町で育った日本人の私、そして現在、自称Portlander。
そして日本に帰ってからもPortlander。
いいものは守る。
おもしろい変化は受け入れる。
Tokyo+Portlander
新しい環境と今在る自分できっといいものが生まれるはず。
今がいいならなおさら。
さらに自分に言い聞かす。
きっと大丈夫。
ここで「本当に自分が好きなもの」がわかった気がするから。
時が移って場所が変わったとしても、自分の好きなものに対しては貪欲でありたい。
自分に正直に、自分らしく。
***
ここで出会った人々、日本から支えてくれた人たち、みんなどうもありがとう!
これからもよろしくおねがいします!
1 comment:
this post made me cry
Post a Comment